CV貢献度の高いページを見つける:GA4でできる「間接効果」の読み方
2026年 1月19日
BtoBサイトの改善で迷うのは「CVした人が最後に見たページ」だけを見て、結局どこを直すべきか判断できなくなることです。結論として、GA4では“最後の一押し”だけでなく、CVに至るまでの途中で効いているページや導線を「間接効果」として読み解けます。広告やチャネルのアトリビューション機能に加え、探索(Explorations)のパス分析を組み合わせると、CVに貢献しているのに過小評価されがちなページが見つかります。
「間接効果」とは何か:最後に触れたページ以外の貢献
ここで言う間接効果は、次のような“CVの前段で効いている貢献”を指します。
- 最後のページではないが、CVユーザーが高確率で途中に通るページ(比較、導入事例、料金、FAQ、仕様)
- CV直前ではないが、次の行動を起こさせるページ(資料請求前の不安解消、社内稟議の材料づくり)
- 直帰や離脱が一定あっても、後日再訪や別接点でCVにつながる“理解促進ページ”
問題は、通常の「ページ別CV数」や「LP別CV数」だけだと、この貢献が見えづらいことです。BtoBは検討期間が長く、複数回訪問や複数ページ閲覧が前提になりやすいため、間接効果を前提に評価軸を持たないと、重要ページを誤って削ったり弱体化させたりします。
GA4で間接効果を読む実務手順:アトリビューション×パス分析
GA4で間接効果を読むときは、「CVに至る経路の把握」と「ページ単位の貢献の特定」を分けるのがコツです。GA4のアトリビューションは主にチャネルや接点の貢献を扱うため、ページ単位は探索で補完します。
- 前提整備:CVを「キーイベント」として登録し、計測対象を明確にする(資料DL、問い合わせ送信、見積依頼など)。CV定義が曖昧だと貢献度の議論が崩れます。
- 経路の全体像:Advertising 配下の「キーイベント アトリビューション パス」で、CVまでにどんな接点が連なっているかを把握する。ここで「早期・中盤・終盤で効く接点」の存在を確認します。
- 評価ブレの確認:Attribution models(アトリビューションモデル)で、モデルを変えたときに貢献の配分がどう変わるかを見る。モデル差が大きい領域は、最後クリック偏重の判断を避けるべき領域です。
- ページ単位の間接効果:探索(Explorations)の「Path exploration」を使い、終了点をキーイベントに置いた逆引きのパスで、CV直前だけでなく“その前に踏まれやすいページ”を抽出する。
- 貢献の裏取り:抽出したページを軸に、比較(コンバージョンありユーザー vs なしユーザー)で、キーイベント率や次アクション率が有意に変わるかを確認する。感覚で“良さそう”を決めないことが重要です。
この流れで見つかるのが「CVには直接出ていないが、CVユーザーの多くが通っているページ」です。たとえば導入事例が最後のページになりにくくても、問い合わせ前に高確率で閲覧されるなら、導入事例は“CVの中間燃料”として強化対象になります。
「CV貢献度の高いページ」を見つけるチェック観点
間接効果として強いページは、数値が派手ではない代わりに“通過率と役割”が明確です。見つけたページは、次の観点で評価します。
- CVユーザーの通過率:CVユーザーのパスに頻出するか。頻出なら、途中離脱が多少あっても価値がある可能性が高い。
- 位置:CVの直前だけでなく、CVの2〜5手前に現れるページが強いことが多い(不安解消や比較材料の提供が役割になりやすい)。
- 次アクションの誘発:ページ閲覧後に、料金、資料、問い合わせ、回遊カテゴリなど“検討が進むページ”へ進みやすいか。
- 指標の罠:滞在時間やスクロールだけで良し悪しを断定しない。BtoBは「必要な情報を持ち帰る」だけでも価値がある。
- 運用の打ち手に落ちるか:改善が「見出し構造」「比較表」「CTA」「内部リンク設計」など、具体施策に変換できるか。
特にBtoBで多い失敗は、CVに直接つながらないページを“弱い”と判断して削ることです。間接効果の強いページは、CVを作るというより「CVできる状態にする」役割を担います。評価軸を間違えると、CV率が落ちるまで原因に気づけません。
まとめ(実務アクション)
GA4で「間接効果」を読むと、CVに効いているのに見逃されがちなページが特定できます。最後のページだけで判断せず、CVに至るパスとページの役割を分離して評価するのが実務的です。次のアクションで、短期間でも“改善の当たり”を引ける確率が上がります。
- キーイベント(CV)を明確化し、GA4で計測定義を固定する
- キーイベント アトリビューション パスで、CVまでの接点の流れを把握する
- アトリビューションモデルで、評価のブレや偏りを確認する
- Path exploration を逆引きで使い、CVユーザーが通るページを抽出する
- 抽出ページは「通過率」「位置」「次アクション」で評価し、内部リンクとCTAを優先的に改善する