指名検索が増えない会社の共通点と改善アプローチ
2025年11月29日
広告・SEO・SNSを頑張っても「ブランド名で検索されない」という悩みは多くの企業に共通しています。指名検索は“ファン化”と“信頼”の指標であり、売上への相関も強いため、伸びない場合は原因を特定しながら改善する必要があります。
RARE TEKTの支援現場でも、指名検索が伸びない企業には明確なパターンがありました。この記事では、その共通点と改善アプローチを整理します。
1. 指名検索が増えない会社に共通する4つの特徴
① 価値提案が抽象的で“覚えられない”
多くの会社は「サービス内容」は説明しているものの、ユーザーが記憶しやすい「価値」を言語化できていません。
- 抽象的なキャッチコピーが多い
- 他社と何が違うのか分かりにくい
- 強みの言語化が曖昧
指名検索は「覚えた会社」に対して発生するため、価値が曖昧だと伸びません。
② 接点が“単発”で終わっている
ユーザーが企業名を検索するのは「繰り返し接触したとき」です。
- 広告 → 一度見ただけで終わる
- SNS → 発信に一貫性がない
- サイト → 一回訪問しただけで終わる
単発接触だと名前は記憶されず、指名検索は生まれません。
③ 入口ページで“自分ごと化”しない
企業名を覚えるのは「自分に関係ある」と感じたときです。
入口ページで以下が伝わらないと、会社名は記憶されません。
- 誰向けのサービスか
- どんな価値があるか
- 何を解決してくれる会社なのか
④ 口コミ・比較サイトで認知されていない
ユーザーの比較行動では、企業名を検索する前に以下のサイトを見ることが多いです。
- 比較サイト
- 口コミサイト
- Q&Aコミュニティ
外部導線が弱いと、企業名にたどりつくきっかけがそもそも生まれません。
2. 指名検索を増やすための“4つの改善アプローチ”
① 「誰のどんな課題に強い会社か」を明確に言語化する
指名検索を伸ばす第一歩は、強みを“記憶される言葉”にまとめることです。
- 対象顧客の明示
- 解決できる問題の明示
- 他社にはない独自性の提示
抽象的なコピーではなく、ユーザーが一回で理解できる言葉に落とし込みます。
② 継続的な接点をつくる(SNS・メール・コラム)
指名検索は「接点の量」と「継続性」に比例します。
- X(旧Twitter)などで専門的発信を続ける
- コラムを定期更新して接触回数を増やす
- 既存顧客へのメールで記憶を強化する
“またあの会社の記事を読んだ”という経験が積み重なり、企業名が記憶されます。
③ 入口ページで提供価値を最初に出す
企業名を検索しようと思わせるのは「最初の印象」です。
入口ページでやるべきことは以下の通りです。
- 提供価値を一言で提示
- 対象ユーザーを明確に書く
- 成果や実績を“冒頭で”見せる
最初の10秒で「覚えられる企業」に変わります。
④ 比較サイト・口コミ導線を整える
比較サイト・Q&Aサイト・コミュニティサイトは、指名検索の入り口です。
以下の導線は特に効果があります。
- 比較記事の制作(自社サイト)
- 顧客インタビューの公開
- 専門コミュニティでの認知拡大
“第三者の声”が企業名を覚えさせ、検索行動につながります。
3. GA4で指名検索を確認する方法
指名検索の増減は、GA4の検索キーワードでは直接見えませんが、次の方法で実質的に把握できます。
- 自然検索の流入元別にブランド名を含むページへの遷移を測る
- ホームページCVの増減と連動しているかを見る
- 直接流入(direct)の増加を見る
特に「direct流入」は、指名検索と強い相関があります。
明日からできる実務アクション
- 価値提案を“一言で”言えるように整理する
- SNS・コラムで継続的に専門性を発信する
- 入口ページで対象ユーザーと価値を明確に書く
- 口コミ・比較サイトの露出を増やす
- GA4でdirect流入と再訪率の変化を確認する
指名検索は「覚えられた会社」のみに発生します。接点の量・価値の言語化・入口体験の3つを揃えることで、広告費を使わずにブランド検索を伸ばすことができます。