リピートユーザーを増やすための『入口ページ』設計術
2025年11月28日
リピートユーザーを増やすには「メール」「SNS」「リターゲティング広告」などの施策が思い浮かびます。しかし、実務で最も大きな影響を与えるのは、実は「入口ページ」です。
RARE TEKTの改善支援では、入口ページの設計を見直すだけで、リピート率が大きく改善した事例が多数あります。この記事では、なぜ入口ページが重要なのか、そしてどのように設計すべきかを整理します。
1. リピート率の差は「最初の体験」で決まる
初回訪問の体験が以下の状態だと、ユーザーは自然に離れていきます。
- 情報が多すぎて負担が大きい
- 次に何をすべきか分からない
- 期待していた内容になっていない
- 自分向けの情報に感じられない
これらは「入口ページの設計」に起因するため、最初の数十秒で再訪可否が決まると言えます。
2. 入口ページでやるべき“3つの役割”
リピートにつながる入口ページには、3つの役割があります。
① 自分に関係あるページだと“瞬時に”伝える
ユーザーが最も早く離脱するのは、「自分向けではない」と感じた瞬間です。
- 対象ユーザーを明示する
- 提供価値を一言で伝える
- 情報の優先順位を“対象ユーザー”基準に並べる
訴求が曖昧な入口ページほど、再訪率は下がります。
② 次に進む“導線”を明確にする
入口ページは「滞在」ではなく「回遊」を促すのが役割です。
- おすすめ導線を1〜2個に絞る
- 同じ階層の情報をまとめる
- 目的別の導線(例:初心者向け・比較したい人向け)を設置する
入口で迷わせると、二度と戻ってこないユーザーが増えます。
③ “安心感”を与える情報を最初に見せる
入口ページの安心感は、リピート率を大きく左右します。
- 実績や利用者数
- FAQやサポートの明示
- 「自分に合わなかったらどうなる?」の不安解消
特にBtoBでは、この安心感がないと比較検討から外されます。
3. ファーストビューでやってはいけないこと
リピートにつながらない入口ページには、共通するNGがあります。
- コンテンツが多すぎて“選択の負担”が大きい
- 抽象的なキャッチコピーだけが並んでいる
- 情報が縦に長すぎて“目的”にたどりつけない
- SEOを意識しすぎて「入口の役割」を忘れている
入口ページは「最初の接触点」であり、目的は“理解させる”ことではなく“行動させる”ことです。
4. GA4で入口ページの質を測るときに見る指標
リピートユーザーを増やす改善では、次の4つをセットで見るのが基本です。
- ランディングページ別のエンゲージメント率
- ランディングページ別の次ページ遷移率
- 最初の訪問後のリピート率(ユーザー単位)
- 入口経由のCV率
特に重要なのは「次ページ遷移率」です。入口ページが良ければ、ユーザーは自然に深い行動へ進みます。
5. 実務で使える入口ページ改善チェックリスト
- 対象ユーザーが“明示”されているか
- 提供価値が“一言で”伝わるか
- 導線が多すぎないか(2〜3個が限度)
- 不安を解消する要素があるか
- SEOを優先しすぎていないか
- ファーストビューから目的が分かるか
このチェックリストを入口ページに当てはめると、リピート率の改善ポイントが浮き彫りになります。
明日からできる実務アクション
- 入口ページを「迷わず動ける」構造にする
- 対象ユーザーと提供価値を明確に書く
- 導線は“少なく、強く”配置する
- 安心感の要素をファーストビュー付近に置く
- GA4で入口ページ別の遷移率を必ず確認する
入口ページは、見た目を整える場所ではなく、「再訪する理由を作る場所」です。最初の体験を改善するだけで、広告費を使わずにリピート率を上げることができます。