BtoBサイトでリードが増えないとき、見直すべきはどのページ?
2025年11月25日
BtoBサイトでは「アクセスはあるのにリードが増えない」「資料請求や問い合わせにつながらない」という悩みが非常に多く発生します。
この問題は、広告施策よりも前段階の“サイト構造そのもの”に原因があることがほとんどです。
この記事では、RARE TEKTの上野が BtoB の現場で繰り返し見てきた「リードが増えないときに最初に見直すべきページ」を整理します。
1. サービス概要ページ:最も読まれているのに“弱くなりがち”
BtoBサイトで最も読まれやすいのは、実はトップページではなくサービス概要ページです。
しかし、このページが次のような状態になっているケースが非常に多いです。
- 情報の粒度がバラバラ
- 「強み」が抽象的で伝わらない
- 導入事例への導線が弱い
- 問い合わせへの動機が弱い
サービス概要ページは、ユーザーの「比較・検討フェーズ」の中心となるページなので、ここが弱いとすべてのCVが落ちます。
サービス概要の改善は、リード改善に直結する最優先の施策です。
2. 料金ページ:明記されていないと問い合わせが減る
「料金を明記すると離脱されるのでは?」と思って非公開にした結果、問い合わせが大幅に減るという事例を多く見ます。
ユーザーは以下の情報を強く求めています。
- 料金の目安(“〜円〜”でもOK)
- プランの違いと選び方
- 費用対効果が分かる材料
- 他社との比較ポイント
BtoB の問い合わせが伸びない原因は、料金の透明性が低いケースが非常に多いです。
料金を出す=損 ではなく、料金を出さない=検討対象から外れるという理解が必要です。
3. 導入事例ページ:リードに直結する“最も強いページ”
BtoBで最もCVに効くページは導入事例です。
しかし、多くのサイトでは:
- 事例数が少ない
- 成果が数字で書かれていない
- 写真・図がない
- 業界や課題ごとの探し方ができない
事例ページは、ユーザーに「この会社は自社を理解してくれる」と感じさせる要であり、問い合わせ・資料請求の導線として極めて重要です。
事例の強化だけでCV数が倍増することも珍しくありません。
4. お役立ち記事(コラム):入口はあるが出口がない状態
オウンドメディアで流入が増えても、コラムが“読み切り”で終わっていればリードにはつながりません。
次の導線が弱いと、いくらアクセスが増えてもCVに直結しません。
- サービス紹介ページへの案内
- 事例へ誘導する導線
- 資料ダウンロード・ホワイトペーパーの提示
- CTAの文言が抽象的
コラムは「リード獲得の入口」であり、必ず“サービス側へつなぐ導線”を設計することが必要です。
5. フォームページ:BtoBで最も離脱が多いポイント
BtoB のフォームは、一般的に次の理由で離脱が起きやすいです。
- 入力項目が多すぎる
- 会社名・部署名・電話番号などの必須化が多い
- 確認画面の情報量が多く“負荷”を感じる
- 社内承認が必要なため、ユーザーが「後でいいや」と思う
BtoB のフォームは、最終ステップなので1項目減らすだけでCVRが改善することがあります。
フォームは“リード数に最も直結する場所”として、必ず優先的に改善すべきです。
6. トップページ:実はリードには直結しないことも多い
トップページを改善してもリードが増えないケースは非常に多いです。理由は、BtoBユーザーの動線が次のようになっているためです。
- 検索 → 記事 → サービス概要 → 事例 → フォーム
- 検索 → サービス概要 → 事例 → フォーム
つまり、トップページは「入口の1つ」でしかなく、“CVの直線ルート”には入りづらいのです。
トップページよりも、サービス・事例・料金・フォームの方がCVに効くというのが実務での共通点です。
明日からできる実務アクション
- サービス概要ページの構成を「課題 → 解決策 → 事例 → 導線」で再整理する
- 料金ページは最低限の目安だけでも公開する
- 導入事例を“業界 × 課題 × 導入効果”で整理して増やす
- コラムの末尾に必ず“サービス案内・事例・資料DL”の導線を置く
- フォームは入力項目を最低限にし、離脱の起きる箇所を分析する
BtoBサイトでリードが増えないときは、広告やSEOの前に「ユーザーが比較・検討するページ」を見直すのが最も効果的です。構造の再整理だけでも、リード獲得数が大きく改善するケースは少なくありません。