GA4×Search Console連携:SEO改善に効く実践法

2025年10月11日

GA4とSearch Consoleを連携すると、検索キーワードの「流入前の動き」と、サイトに訪問してからの「ユーザー行動」を一気通貫で確認できます。 これはSEO改善のボトルネックを特定するうえで有効です。 本記事では、最新仕様に基づき、設定方法と活用の実務的ポイントを解説します。

GA4とSearch Consoleを連携する方法

GA4管理画面の [管理] → [Search Consoleリンク] から対象のSearch Consoleプロパティを選択して連携します。 このとき、Search Consoleに同じドメインが登録されている必要があります。 連携が完了すると GA4 に「Googleオーガニック検索クエリ」「Googleオーガニック検索トラフィック」のレポートが追加されます。 なお、標準では非公開のため、[ライブラリ]からレポートを公開する操作が必要です。

連携で確認できるデータ

  • 検索クエリ: どんなキーワードで表示・クリックされているか
  • 表示回数とCTR: 検索結果に出ている頻度とクリック率
  • ランディングページ: 検索流入時の入口ページ
  • サイト内行動: GA4でのエンゲージメントやCVR

これにより「検索結果の見え方」と「実際のサイト体験」をつなげて分析できます。

SEO改善につながる活用パターン

1. 表示は多いのにクリックされないページ

CTRが低い場合は、タイトルやメタディスクリプションの改善が必要です。 Search ConsoleでCTRを確認し、GA4で該当ページの滞在時間やCVRを合わせて見れば、改善優先度を判断できます。

2. クリックは多いがCVにつながらないページ

ユーザーが期待する情報と、実際のコンテンツがずれている可能性があります。 クエリに対して本当に答えているか、導線が弱くないかを点検します。

3. 検索クエリと内部検索の比較

外部検索クエリ(Search Console)と、サイト内検索ワード(GA4)を比較することで、ユーザーが「外で求めているもの」と「中で探しているもの」のギャップが見えます。 これを埋めるコンテンツ改善が有効です。

4. 新規 vs 既存ユーザーの流入差

Search Consoleで得ているクエリが、新規ユーザー中心なのかリピーターの再訪につながっているのかを見極められます。 認知拡大向きか、ナーチャリング向きかを整理できます。

実務での進め方

  1. Search Consoleで「クエリ」「ランディングページ」を確認
  2. GA4で同じページのエンゲージメントやCVRを確認
  3. CTR改善かコンテンツ改善かを切り分ける
  4. 改善後、両ツールで継続的に効果を検証

注意点

  • Search Consoleの履歴データは最大16か月分が利用可能
  • GA4で利用できるディメンションは制限がある(ドリルダウンは限定的)
  • データ反映には数日遅延があるため、リアルタイムでは確認できない
  • GA4とSearch Consoleの数値は一致しない。計測ロジックが異なるため

まとめ

GA4とSearch Consoleを連携すると、検索クエリとサイト内行動をセットで確認できます。 SEO改善の現場では、CTR改善・コンテンツ改善・導線改善の優先度を判断するための基盤となります。 公式の制限や注意点を理解したうえで、改善サイクルに組み込むことが成果への近道です。

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