GA4でリピートユーザーを分析する意味とは?CVR比較と実務活用法
2025年10月10日
GA4では「新規/既存ユーザー」というディメンションを使えば、リピーターを把握することができます。 では、リピーターを見られることがなぜ重要なのか。 本質は「新規とリピーターで確度が違う」という点にあります。 本記事では、プロが実務で行っているリピーター分析の活用法を解説します。
リピーターはGA4で普通に見られる
UA時代の「新規/リピーター」は、GA4では「新規/既存ユーザー」として利用可能です。 新規ユーザーは first_visit イベントで判別され、以降の訪問は既存ユーザー(リピーター)として記録されます。 つまり、特別な設定をしなくてもリピーターは確認できるのです。 大事なのは「見られるか」ではなく「どう解釈し、施策につなげるか」です。
新規とリピーターではCVRが違う
新規ユーザーはまだ認知・興味の段階にあり、コンバージョン率(CVR)は低くなるのが自然です。 一方リピーターは比較検討を経て再訪しているため、CVRは高くなる傾向にあります。 したがって「新規 vs リピーターのCVR比較」を行うことで、次のような問いに答えられます。
- 新規獲得がうまくいっていないのか?
- 獲得したユーザーを育てきれていないのか?
- リピーターは多いが、CVRが伸びていないのか?
ジャーニーマップとナーチャリングの視点
ユーザーは「認知 → 興味 → 比較検討 → コンバージョン → 再訪・リピート」という流れをたどります。 GA4で新規と既存を比較することは、このジャーニーのどこに課題があるかを探る作業でもあります。 リピーターが多くてもCVしないならナーチャリング不足、そもそも新規が少ないなら集客不足。 つまりリピーター分析は、顧客育成の全体像を確認する手段になるのです。
リピーターをさらにセグメントする
GA4の探索機能や比較機能を使えば、リピーターを細かくセグメントできます。例えば:
- 2回以上訪問してCVしたユーザー
- 購入後30日以内に再訪したユーザー
- メール経由で再訪するリピーター
こうした切り分けによって「どのチャネルがナーチャリングに効いているか」「どんな導線が再訪を促しているか」が明確になります。
実務での活用例
- 新規ユーザーのCVRが低い: LPの訴求改善や初回オファーの強化
- リピーターのCVRが高い: メールマーケティングやリターゲティング広告を強化
- リピーターが増えない: 再訪を促すコンテンツ設計や会員機能の導入を検討
まとめ
GA4でリピーターを確認するのは難しくありません。 しかし本当に重要なのは「リピーターがどれだけ成果に結びついているか」を、新規ユーザーとの比較を通して把握することです。 ジャーニーマップやナーチャリングの流れを意識すれば、単なる数値確認ではなく、改善施策の方向性を導き出す強力な分析手法となります。