GA4のクロスドメイン計測:初心者でも失敗しない設定ステップ
2025年10月 7日
サイトが複数のドメインをまたぐ場合、「ユーザーがどのページで離脱したのか分からない」「別サイトに移動した途端に新しいセッションとしてカウントされてしまう」といった問題が起きます。
これを解決するのがクロスドメイン計測です。
本記事では、GA4で初心者でも失敗しないクロスドメイン計測の設定ステップを解説します。
クロスドメイン計測とは?
クロスドメイン計測とは、複数の異なるドメインをユーザーが移動しても、同じセッションとして扱う仕組みです。
例えば:
- メインサイト
example.com - 予約サイト
booking.example.jp - 決済サイト
payment.example.net
通常はこれらを行き来するとセッションが分断されますが、クロスドメイン設定をすればユーザー行動を一貫して追跡できます。
初心者でも失敗しない!設定ステップ
ステップ1:GA4管理画面で「データストリーム」を開く
管理画面 > プロパティ > データストリーム を選択し、対象のWebデータストリームをクリックします。
ステップ2:「タグ設定を行う」から「ドメインの設定」を選択
Webストリームの詳細画面にある「タグ設定を行う」内に「ドメインの設定」という項目があります。
ここで計測対象にしたいドメインを追加します。
ステップ3:「参照の除外」設定を確認
ドメインをまたぐ際に、新しい参照元(referral)として誤計測されるのを防ぐため、GA4の管理画面で参照除外に関連ドメインを登録します。
これを忘れると「自社サイトからの流入」と誤って表示されるので要注意です。
ステップ4:タグの実装を確認
gtag.js(Googleタグ)を直接使っている場合は、GA4の「ドメイン設定」で入力した内容が自動的に反映されます。
一方で、Googleタグマネージャー(GTM)を利用している場合は、自動反映されないケースがあります。その場合は、GTM側でクロスドメイン用のリンク設定を手動で追加する必要があります。
設定後は「プレビュー」や「デバッグビュー」で動作を必ず確認しましょう。
よくある失敗パターン
- ドメインを一部しか登録していない: サブドメインや別ドメインを漏れなく指定する必要があります。
- 参照除外を忘れる: クロスドメイン設定をしても、参照除外をしないと正しく計測されません。
- テスト不足: 本番公開前に必ずデバッグビューやリアルタイムレポートで確認しましょう。
クロスドメインが必要なケース/不要なケース
必要なケース:
- ECサイトのカートや決済が別ドメインで運用されている
- コーポレートサイトと採用サイトが別ドメインだが行動を一体で追いたい
- 予約システムや外部フォームにユーザーを送る場合
不要なケース:
- サブディレクトリ(例:example.com/blog)内で完結する場合
- 完全に独立したサイトを別計測したい場合
まとめ
GA4でのクロスドメイン計測は、「データストリーム設定 → ドメイン追加 → 参照除外 → タグ確認 → 動作確認」という流れで行います。
初心者が失敗しやすいのは参照除外の設定漏れやGTM利用時の反映忘れです。
クロスドメインを正しく設定すれば、ユーザー行動を一気通貫で把握でき、マーケティング施策の精度も大きく向上します。