ニッチSEOより、幅広く攻めたほうがいい? ― 成果を出すためのキーワード選び戦略
2025年 8月28日
SEOを進めるとき、多くの担当者が迷うのが「ニッチなキーワードを狙うべきか、それとも幅広いビッグワードを狙うべきか」という点です。 ニッチSEOは上位表示を取りやすい一方で、アクセス数は限られます。逆にビッグワードは流入の可能性が大きいものの、競合が強く成果が出にくい。 どちらを選ぶべきかは、事業の状況やサイトの成長段階によって変わります。
RARE TEKTとしての結論は明快です。 まだ何も成果がなく方向性を探っている段階では幅広いキーワードを狙い、ある程度ターゲットが見えてきたらニッチに絞っていく。 この順序で進めるのが現実的で、成果につながりやすいと考えます。
ニッチキーワードのメリットとデメリット
ニッチなキーワードとは、検索ボリュームが小さく、ユーザーの意図が具体的な複合キーワードを指します。 たとえば「SEO」よりも「SEO サイトリニューアル 成果が出ない」といった検索です。
メリット
- 競合が少なく上位表示されやすい
- 検索意図が明確で、コンバージョンに近いユーザーが集まりやすい
デメリット
- 母数が小さいため、サイト全体の流入は増えにくい
- コンテンツの積み重ねがないと、成長速度が鈍化しやすい
ニッチキーワードは「刺さるユーザー」を獲得するには強力ですが、土台となる流入が少ない状態では大きな成果を得にくいという限界もあります。
幅広いキーワードのメリットとデメリット
ビッグワードや、検索意図が幅広いキーワードはユーザー母数が多く、多様な層が流入します。 例えば「SEO」「アクセス解析」「Web改善」といった言葉が該当します。
メリット
- 流入母数が大きく、認知拡大につながる
- 多様な訪問者データが集まり、仮説検証に役立つ
- 関連キーワードへの波及が期待できる
デメリット
- 競合が強く、上位表示に時間がかかる
- 検索意図が広いため、短期的にはCVに直結しづらい
幅広キーワードは短期の成果には向きませんが、「どんなユーザーが訪れているか」を把握し、今後の戦略を練るためのデータ収集として非常に有効です。
状況に応じた使い分けが鍵
SEOで成果を出すうえで重要なのは「ニッチか幅広か」の二択ではなく、 成長段階に応じて戦略を切り替えることです。
立ち上げ初期(方向性が未確定)
- まずは幅広いキーワードで記事を公開し、潜在的な読者層を広く集める
- GoogleサーチコンソールやGA4で検索クエリ・閲覧ページ・滞在状況を分析する
- 反応の良いテーマと検索意図を見極め、仮説を更新する
ターゲット像が見えてきた段階
- ニッチな複合キーワードに注力し、解決策の具体度を上げる
- 関連する周辺ニーズを横展開し、テーマクラスターを形成する
- 記事間の内部リンクを設計し、CV(問い合わせ)への導線を強化する
この切り替えにより、短期の学習速度と中長期の成果の両立が可能になります。 幅広で母数を確保し、データから勝ち筋を見つけ、ニッチで深く刺す――この流れが効率的です。
まとめ
「ニッチが良いか、幅広が良いか」という問いに、単純な正解はありません。 まだ何もなければ幅広く、ターゲットが見えたらニッチに攻める。 これが、現実的かつ再現性の高いキーワード選びの基本戦略です。
RARE TEKTのコラムでは、こうした実務で使えるSEOやデータ活用の考え方を今後も発信していきます。 具体的な改善のご相談がありましたら、お問い合わせからお気軽にお知らせください。